「ああ。行く」


立ち上がったパパは、軽くママの唇に触れると私の部屋を出て行った。


「美結、サンドウィッチ食べる?」


顔を少し赤く染めて、ママは私の方を振り返った。


「少しだけ」


「ん。ベットの方がいい?」


「うんん、大丈夫。そっち行くから」


病気じゃないんだからとベットから立ち上がり、椅子に座る。


お盆の上には、ツナ、卵、ハムときゅうりのサンドウィッチとオレンジジュースが乗っていた。


「いただきます」


「はい。どうぞ」


ツナのサンドウィッチを一口頬張る。


「ねえ、ママ」


「なあに?」


「マー君ね、食事制限があるんだって」