「おいしいのにな~」


またアイスを頬張る。


「でもマー君、この前私が作ったゼリー食べてくれたよ?もしかして、あれも苦手だった?」


「いや、あのくらいなら大丈夫」


苦手なもの食べさせちゃったかなと思い少し後悔したけど、大丈夫の言葉と共に愛人の笑顔が返ってきたから安心した。


「じゃあマー君。これも食べてみる?」


最後の一口のアイスをスプーンにすくって、愛人の方に差し出す。


「そんなに甘くないし、おいしいよ?」


「それ本気?」


愛人の目が一瞬大きく開かれ、少し意地悪く笑った。


「あっ、やっぱり無理?」


手を引こうと思ったら愛人に手首を掴まれ、スプーンに乗ったアイスは愛人の口に収まった。


「間接キス?」


「えっ・・・あっ」


言われた意味を理解して、急に恥ずかしさが込み上げてきた。