そして、ちょっとどきりとした。


なっちゃんの唇がつやつや輝いて宝石の様に思えたからだ。


彼女の唇は曲の旋律を口ずさんでいる。


それに合わせて、全身でリズムを表現するなっちゃん。


青空と同化してしまいそうな位、鮮烈なイメージが僕の目に焼きつけられる。


そしてなっちゃんの背中から広がる純白の翼…


とても神聖な光景を目にした気分になった。


「どうかな、保孝君?」


「…え?」