「美海……」


オレはゆっくりと美海に近づいた。


一歩一歩…、歩を進める度に、涙が零れ落ちる。


美海の顔は…傷一つなくキレイなままだった。


本当に事故にあったのか…?


ただ寝ているだけなんじゃないか…?


そんな錯覚に陥る程、眠っている美海は美しかった。


3年前…共に過ごし、目覚めると一番に目に入ってきた美海の寝顔…。


あの頃と何も変わらない寝顔…。


「美海……美海……起きろよ…いつまで寝てるんだ…?」


オレは美海の頬に手を当てて呼びかけた。


何度も……


何度も………………