バンッ


病院に着くと、完全に停車する前にオレたちは急いでドアを開けた。


ドライバーの叫び声なんて聞こえない。


1秒でも早く真実を知りたくて…、逸る気持ちを抑えられなかった。


美海と里海がいる特別室まで案内される間、廊下がやけに長く感じて…。


より一層不安を掻き立てた。


「こちらです…」


案内された特別室の扉には『栗原美海様 里海様』というネームプレートがかけてあった。


ゴクン


唾を飲み込む。