「見えるかい?」
「あぁ、見えるよ。きれいだね。」
「どこがきれいなもんかい。きれいなのは、お前の隣にいるだろう。」
「うん、ねね様はきれいだよ。でも、ねね様は殺しちゃだめなんろう?」
「当たり前だろ。」
「だったら、殺せるきれいなのがいいよ。きれいなのが汚くなるのが快感なんだから。」
「はぁ、相変わらず・・・・・変態だね・・・。」
「でへっ。」

闇の中で、こんな会話がなされていた事を、誰も知らない。
もちろん、彼女も知らない。自分の命の灯火が、もうすぐ消されてしまうと言う事実を、知る事はない。ただ、いつものように目覚め、いつものように眠る。その繰り返しだ。
彼らが手を下すまでの間。