いくら、アイワイを助けるためとはいえ、人を刺すなんて普通なら出来ない。でも、リーグはそれをしなければいけなかった。だから、目を閉じてそのまま突っ込んだ。腰にナイフが刺さったのは偶然だ。とにかく、どこでもいいからナイフを突き立て、女の命を奪わなければ、アイワイは助からないのだ。
肉にナイフが刺さる感触。リーグは全身が震えた。それでも目を閉じ、両手に力を込め続けた。
<早く、早く、倒れてくれ。>
女が力尽きれば、力が抜け、そのまま倒れていくはずだ。それまで我慢すればいい。リーグはそう考えていた。それまで、目を閉じ続ければいい。そうとも思っていた。
熱気を感じる時もあったけれど、それは男の出した火の玉の残りくらいにか考えていなかった。
女が目の前で、炎を出し続けているなんて知ったら、恐怖で続けていられなかったはずだ。
ただ、時間が過ぎるのを待っていた。
肉にナイフが刺さる感触。リーグは全身が震えた。それでも目を閉じ、両手に力を込め続けた。
<早く、早く、倒れてくれ。>
女が力尽きれば、力が抜け、そのまま倒れていくはずだ。それまで我慢すればいい。リーグはそう考えていた。それまで、目を閉じ続ければいい。そうとも思っていた。
熱気を感じる時もあったけれど、それは男の出した火の玉の残りくらいにか考えていなかった。
女が目の前で、炎を出し続けているなんて知ったら、恐怖で続けていられなかったはずだ。
ただ、時間が過ぎるのを待っていた。