目の前にはニッコリと柔らかく微笑む由奈。



「あっ…」



由奈なのに…



相手は由奈なのに…



目が合っちゃったことがなんだかハズかしくて…



あたしはそんな由奈の笑顔から逃げるように、再び膝の間に顔を埋めた。



「プッ…」



するとそんなあたしが可笑しかったのか、



小さく吹き出した由奈は、



「先生も杏奈も…プッ…なんか…らしく…ふふっ…なくて…プッ…面白い…」



「へっ?」



先生?



あたしは…



うん。



確かに“らしくない”…けど…



“先生”?



なっ…なんでそこで“先生”が出てくんの…?



「知りたい?知りたいんでしょ?」



バッと勢いよく顔を上げ、目を見開くあたしを見つめながら意味深な笑みを浮かべた。