胸がキュッと締め付けられ、熱くなる。
ますますふたりが何を話したのか気になる。
「どうして今になって、このことを白状したの?」
隠しておけば、私は今みたいに淳一を好きだった頃の気持ちを思い出したりしなかった。
雄二は“寂しくなる”可能性を上げたことになるのでは。
もしかして、私と別れたいと思っている?
私の問いに、彼は数秒間考えて答えた。
「くだらないプライドだよ」
「プライド?」
「そう。俺の気持ちの問題」
ますますよくわからない。
私が首をかしげた時、また強く風が吹いて、私の髪がひどく乱れ雄二がそれを笑ったことでこの話は流れてしまった。
「ごめん。話、逸らしちゃったな」
「私たちの、これからの話ね」
日が傾いて、だんだん暗くなってきた。
みなとみらい方面の景色が夕日で美しいグラデーションを描いている。
「俺、ずっと考えてたんだけどさ」
「うん」
うっとり景色に見とれてしまい、返事が適当になった。
「俺たち……」
“ボーーーーーー”