そんな空っぽの生活を、三日ほど続けたところで担任が家に来た。

その頃にはさすがに両親も「学校で何かあったのだな」と気づいたようだが、深く聞いてきたりはしなかった。

一人っ子なのに、話したくないという私の気持ちを尊重してくれる二人は、きっといい親なのだと思う。

また、両親に淳一のことを告げないでくれた担任も、いい教師なのだと思った。

私は悪いことをしたわけではないというのを、きっとわかってくれている。

……いや、もしかしたら本当は私の知らないところで話は通っており、黙っているだけかもしれない。

それでも、理事長と校長の仕打ちを思えば、私への配慮が感じられてありがたい。

両親に聞かれないよう、担任とは私の部屋の中で話した。

「おっす。どうだ、体調は?」

気分は最悪だが、体調さほど悪くない。

「元気ですよ。ズル休みです」

正直に言うと、事情を知る担任は「だよな」と笑った。

「明日も休むのか?」

「考え中です」

「俺はもう少し待つと言ったんだがな。古川と中山に、お前と話をしてくれとしつこく頼まれた」

「茜と雄二は、事情を知ってるんです」

「みたいだな」

二人の顔が頭をよぎる。

たくさんメッセージをくれたのに、淳一のことを知るのが怖くて確認すらしていなかった。