放課後、茜と雄二に校長室でのことを話した。
二人は盗撮者がいたことに驚いたということは口に出したけれど、淳一の処分に関してはどちらもコメントしなかった。
大人に与えられる罰を想像するだけで、また子供の私たちには重すぎる。
その後、茜は拓也と学校を出て、私は雄二と二人で残った。
人のいなくなった教室で、雄二は私を抱き締めてくれた。
「自分の親切のせいで相手が罰せられるなんて、いたたまれないよな」
私の気持ちをわかってくれる彼の存在が、今、何よりもありがたい。
きっと今頃、淳一の処分が発表されている。
減給? 謹慎? それとも解雇?
そうされるほど、淳一が学校に不利益を与えたとは思えない。
「大問題や」
淳一がこう言った意味を、私はどうしても理解できなかった。