「それは君でしょう?
家にまで押しかけて、嫌がる流架くんを泣かせてまであんな事をするなんて」

「ちょっとお前ら!?いい加減にしろよっ!」


ここは保育園の門のまん前。

誰がいつここを通るか分からないのに、そんな変な事を大声で言うなよ!


でも、おれが間に入って二人を止めようとしても、二人はまったく聞く耳持たず。

むしろ言い合いがエスカレートしてる気が……。


「そ…っれは悪かったと思ってるけど…っ、
でもあんただって流架を騙してたんだろ!?っつーか、今でも周りを人間を騙してんだろ!?」

「別に騙してはいません。
ただ本性を隠しているだけです」

「だからそれが騙してるっつーんだろ!?」

「とにかく、流架くんは僕のですから。
今後一切手を出すなんてマネはやめてくださいね」

「けっ、誰があんたのだ!」

「だから、流架くんです。
話の分からない子ですね。彼は見も心も僕の……」

「だあぁあぁあっっ!!いい加減にしろーっ!!
お前ら、何の話してんだ!!場所を考えろ、場所を!!」