その時、また背後にあの気配を感じた。

テ ヲ カソウ カ?


古い友人?
血を分けた兄弟?


──否、我が分身!


彼は完全に理解した。


手段と目的を。


鼓動を刻まなくなって久しい彼の躯に、灼熱の波紋が沸き起こった。


──ああ、頼む。スティッキー・フィンガー。