現れた時と同じように、老婦人は唐突に去り、彼の手の中には小さな飴玉が残った。


おもむろに口に放り込む。
老婦人の捨て台詞がリフレインする


『こんなしょうもない街とオサラバできるんやから、せいせいするわ。』


──これは、嘘をついている味だ…


青汁黒酢のど飴。
のどよりむしろコメカミにきた。