思考の糸を辿る間、指向性なく彼は歩き続けた。
賑やかな通りを抜ける度に街は華やかさを削ぎ落とし、やがて辿り着いた公園はすえた営みの匂いがした。


『あらまあ!さっきの兄ちゃんやないの?』


後ろから声を掛けられた。

豹柄のブラウスにラメ入りスカート、ゼブラ柄のサンダル…