『な、なんやおまえ!文句でもあるっちゅうんか!やるんか?やったるぞ?』


──ノロイ野郎だ…


彼は失笑した。


──そういうセリフは終わってから言うもんだぜ?オレたちの世界ではな。


『覚悟はいいか?オレはできてる。』


『お、おま…きょっ今日はこれくらいにしといたる!』


ガラの悪いオッサンは、脱兎のごとく消えた。

店内が束の間の静寂を破り、また元の喧騒を取り戻した後、彼もまた席を立った。