男は混雑する橋の上に立っていた。

人波の向こうに聳え立つ、タンクトップ万歳兄貴の看板を見つめるように、ほんの少しだけ欄干に預けた身体は、誰が見ても不自然な体勢にねじ曲げられていた。


──腰がっ!疲れるっ!