「なんなの?町に何かあったのかもしれない。」
とリリは言った。
「そのようね。行きましょう。」
とレイラが言うと皆、町の方へ駆け出した。
だが、もうすでに遅かったようだ。
町はボロボロに破壊され海賊たちがうようよいた。殺されている人もいる。
その時リリが、「わっ私お母さん無事か見てくる!」
と言うと山の小屋へと走っていった。
リリとリリのお母さんは、山のふもとにある小屋に住んでいたが、リリの家も燃えていた。
するとお母さんを連れた若い海賊が山を下りていくのをリリは見たので、急いで追っていった。
追いつかないのは解っていたがそれでもリリは追いかけた。
海岸まで行ったリリは驚いた。大きな海賊船がどーんっと浜辺にある。
その船を見てまた驚いた。
お母さんまでか、レイラやミルシアまでもが捕まり海賊船に連れて行かれているのだ。
助けに行こうと思ったその時!
レイラがリリに気づいて(こっちに来るな!リリまで捕まる。)と口パクで合図した。