『てめぇは煙草買うのに何分かかってんだよ！メールしかとしてんじゃねぇよ！まじ殺すぞ！』

鬼の様な顔をした夕美の拳が容赦なくとんでくる。

明日は朝一で得意先と会うから顔に傷を負うわけにはいかない。

必死で顔を守りながら嵐がすぎるのを待った。


…暫くすると夕美のすすり泣く声が聞こえてきた。

どうやら俺は意識を失っていたようだ。俺は立ち上がると、そっと夕美の頭を撫でた。

『俺は大丈夫だよ、体は丈夫だからね。夕美は怪我してないかい？』

夕美は適応障害を患っているため、うまく感情をコントロール出来ないでいる。