「はいはい」

私は笑いながら、アロに返事をする。


そのとき突然、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。


「美由、さっきから1人で何してるの?」


誰とも話していないのに、クスクスと笑っている美由を不思議に思ったのか、奈津が美由の席の隣に立って問いかけてきた。


美由はアロから奈津へと視線を移す。


あ、ヤバイ、と思ったときにはもう時既に遅し。