言葉の続きを言う前に、アロナイヤはため息をついた。


やはり怒っているのだろうか。




「血を飲まないと治らない」



え……?


てっきり怒っているのかと思い込んでいた。






「でも、いい」


「え?どうして?」


「また怖がらせたくないんだ」



アロナイヤは右手で目元を隠した。


だからアロナイヤがどんな表情しているかわからない。




けど


やっぱり心配してくれていたんだね。