「お前ごときが触れていい女じゃない、黒麗…偽物の王」

偽物の王…前なら、こんな事を言われたら苦しかっただろうが、今は違う。


あの子が教えてくれた、黄色の色。
中央の始まりの黄龍の話し。


「ああ、男の嫉妬とはなんと醜い。彩はそんな事気にしないよ…白夜、お前も知っているはずだよ」

白夜もわかってる。
大体牢屋に行き、食べ物を育て、服を作ろうとしている奴だ、黒麗がどうであれ気にするとは思えない。


俺に、普通に話す事なんかないのに。


この男の名前を呼んで、笑って、楽しそうにしている。


最悪だ、最初からわかっていた事だったはず…それがこんなにも苦しい。


すべて…自分のせいだというのに。



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