「おい!!刺青なんかしてんのか!?」
「え!?これシールなんだよ?専用の石鹸を使えばキレイに落とせるよ?」
マオは納得したようなしていないような顔をした。
「…で、そのシールに何の関係があるんだ?」
「実はこれをつけるとね、ヴァンパイアに噛まれてもヴァンパイアにならないんだよ♪」
「ってことは…」
マオの顔が少し明るくなった。
「そ♪美雨はヴァンパイアにならないってことだよ。」
「ホント!?マオやったねっ♪私大丈夫だよっ」
「…よかった。」
ニコニコとマオに笑いかけた。
ホントによかった。
これでマオは苦しまずにすむんだね。
しかも、血が飲みたくなったら私があげればいいんだしね♪
ホントお父さんに久々に感謝♪
「マオ?これからは血が飲みたくなったら私に言ったらいいからね?」
「…飲まねぇよ。」
「え?」
マ、マオ…?
なんだか怒ってる?
「…マオ?」
「寝る。飯いらね。」
マオは早足で階段を登っていった。
バタン!!
いつもより少し大きめな音がした。