ひたすら心の中では、父親に罵倒し続けた。

静かな、電気もついていない朱美の暗い部屋で、父親への憎悪だけが、ひたすら渦巻いていた。




その日の夜は、父親への怒りを抱えたまま眠りについた。




朱美の心に、小さな悲しみが生まれたのは、認めたくなくて無視した。





だけど、気付いていたかもしれない。





朱美にとって…

やっぱり、父親は父親なんだろう。