「やっぱ、行ってくる!」


あたしは、そう言って立った。


「じゃあ、俺も行く。」


「え・・・いいよ。ってか、来ないで。」


「もうちょっと、結莉と話したいし・・・。」


あたしは、無視して歩き始めた。


「待てよ~。」


あたしは、足を止めた。


「・・・どこ行けばいいんだ?」


「ほら、俺がいた方がいいだろ?」


「・・・別にいい。」


「素直じゃねぇなあ。」


と言ってあたしの頭を撫でる。


一瞬、ドキっとした。


何こんなやつにドキっとしてんのよ、馬鹿。


とあたしは自分に言い聞かせた。