本当に何て言ったのか、わからなかった。


まあ、いっか。


それから、あたしたちは教室を出て行った。


廊下を歩いてる時に無言だった吉田が口を開いた。


「…なあ?結莉って呼んでいい?」


「へっ?えっ、あ!?」


「…嫌?」


「え…そんな事ないよ。」


むしろ、嬉しいし。


「やった!じゃあ、俺の事も名前で呼んでいいし。」


そう言った笑う吉田を見ると、ドキドキしてきた。


「あ、うん。」


そっけない返事をしてしまう。


って、吉田の名前なんだっけ?


「あのー名前何でしたっけ…?」