「えっ?美里?」


「…たすけて。」


「美里なんだね!今すぐ助けるから、待ってて。」


あたしは、ドアを開けようとした。


しかし、開くわけもなく、虚しくドアを開けようとする音だけが廊下に響き渡った。


「えーっと…開けゴマ!とか言ったら開くのかなあ…」


あたしは、意味のわからない事を言いながらパニクってた。


「やっぱ、鍵だよね、鍵。」


ここって、何室だっけ?


「え…?」


そこは何と、昨日あたし達が歌の練習をしていた音楽室だった。