あたし達は裏門へ向かった。


「じゃあ、あたしは右に行くし、たっ…裕也は左へ行って?」


「わかった。じゃあ、もしもの時のために電話番号教えてくんねぇ?」


「えっ?もしもの時とかないと思うよー。」


理由…理由…


あたしは必死に探した。


「いや、浜岡が見つかるとか…」


「じゃあ、大声で呼んでくんない?じゃあ、あたし行くわっ。」


「え…ちょっ…」


あたしは無理矢理、話を終わらせた。


角を曲がって、裏門を観ると、もう立川裕也はいなかった。