それなのに・・・・


「あ、待てよ。」


あたしは無視する。


立川裕也は小走りであたしの横に来た。


あたしは、ちょっと睨む。


「早瀬ってほんと、おもしろいよな。」


これも無視。


「おい。無視かよ。」


半笑いで言う、立川裕也。


このままじゃ、家まで来そうだ。


しょうがないから、相手してやろうか。


「そーいえばさあ、立川くんって何部?」


「えっ?サッカー部だけど?」


今まで無視してたから、びっくりしたんだろう。


「そうなんだあ。」


「早瀬は何も入ってないよな?」


「ああ、うん。まあね。」