気づけば、もう5時だった。


「こわ~」


美里ったら、怖がりなんだから。


「ねえねえ。結莉、あれ何?」


「ん?どれどれ?」


あたしが『あれ』という物を探してると、ほっぺたに冷たい物があたった。


「きゃー!!」


無我夢中で走り続けた。


そしたら、あいにく誰かにぶつかった。


「きゃっ。すいませんっ。」


とあたしが謝ると…


「…早瀬?」


と男が聞いてくる。


「え?」


顔を見ると…