あたしは、あの日からしばらくの間はあの歌が頭から離れなかった。


だって、結莉があたしのために歌ってくれた歌だもん。


「溶けて ココア…♪」


そっと呟く。


何で、ココアにしたんだろう?


あたし、別にココアが好きなわけじゃないし…


…まぁ、いっか。


歌い終わった優梨がこっちに来る。


「優梨、この歌好きだなあ。あ、次美里歌いなよ?」


「え、うん。」


あたしが入れたのは、さっきと同じ曲。


「え?美里…同じのだけど…」