「結莉、久しぶりだねえ。」


と言うなっちゃんこと、奥田奈津未。


「ははは…そうだね。」


と言う、あたし。


この人は忘れたのだろうか?


あの事を…


―そう。あれは、中3の秋だった。


突然、放課後の教室で親友から告げられたのは…


「きもいんだよ。あんた何か最初から友達とか思ってないし。」


あたし、意味がわからず目が点になってたと思う。


「…きもっ」


なっちゃんがそう言った。


「え…何で?」


あたしは、なっちゃんから目を反らさなかった。


でも、なっちゃんはあたしから目を反らして、あたしを蹴った。