「あ、結莉っ!」


少し離れたところで、友達があたしの名前を呼ぶ。


「あ、うんー!」


「おまえ、結莉って名前なんだ。」


「うん。そうだけど?」


「似合わねぇー。」


「・・・だまれ。」


「ほらよ。じゃあな。」


そう言うと男は、スイカの売ってる方へ帰って行った。


「ちょっと、結莉!あれって隣で花火やってた、イケメンじゃないの!何で言ってくれなかったのよ~。」


あたしが買いに行ったのに。


と言う友達。


「・・・この男好きめ。」


「へ?何て、おっしゃいました?」


「何でもないよーだっ。」