そう言って話しかけてきた、男はあたしの手からスイカを取って歩きだした。


「えっ?あの・・・」


「ちっさいくせに意地はるな。ばーか。」


「・・・は?どっちが馬鹿よ。ばーかっ!」


「じゃあ、もうこれ持たないぞ。いいのか?」


「いいよ、別に。あたしだって、それぐらい持てるし!」


「誰だよ。さっき重いって言ってたのは。」


「うぐっ。それは・・・・」


「ほら、どこに持って行けばいいんだよ?」


「・・・そこ。」


優しいんだか、よくわかんない。


でも・・・


「ありがと・・・。」


「へ?何て?」


「聞こえてたくせに!もう、言わないし。」


「ふーん。まあ、いいけど?」