陽自身が、マジックペンでなぞっていたんだ~!!
てか、今目の前で、あたしの名前までなぞってるし♪
……っっって!!!?????
「こらぁぁぁ!!佐倉陽!何やってんのよ」
あっっ、思わず言っちゃった。
周りにあんまり人いなくて良かった。
陽は、ニヤっと笑ってあたしにペンを渡して
教室へ走っていった。
まったく、なんなんだか…
「おい、お前なにやってんだ??」
と、先生に声を掛けられた。
ん??えっと…
「あの~~、なにもやってませんけど??」
「掲示板の名前をなぞってるじゃないかあ★ちょっと話いいかなあ♪」
…そういうことか。
えっと、こういうときは
「分かりました。」
と言って油断させておいて
ダッシュ――――――!!!!!!!!!!!!!
「あっっ!!こら待て」
あたしは、足の速さには自信があったから、毎回困ったら走って逃げる。
これが一番ラクだし。相手は、中年のオジサンだし。