喫茶店の1番奥のテーブルに向かい合わせに座った。
コーヒーを注文する。
俺はタバコを取り出して口に咥えると火をつけた。
「話って何でしょう?」
「星羅のことなんだが……」
「その前に、俺が住んでる場所がどうしてわかったんですか?親父に聞きました?」
「いや、川瀬は教えてくれなかったよ。聞いても“瑞樹に言うなと言われた”と言ってな。だから探偵を雇って調べた」
やっぱりな。
金を使って調べたってわけか……。
「そうですか……」
その時、ちょうどコーヒーが運ばれてきた。
俺は砂糖もミルクも入れないで、ブラックのまま一口飲んだ。