「瑞樹は……瑞樹は、ホントはさっきの子が好きなんでしょ?女の勘は鋭いんだからね!」



そう叫ぶ星羅。


俺は振り向かなかった。



「調べればすぐにわかるんだから……。パパに頼んで調べてもらえばすぐにわかるんだから!」



はぁ?


何だよ、それ……。



「やっぱ親父の力を借りないと何も出来ねぇんだな」



俺は立ち止まり振り向くと、笑いながらそう言った。


星羅がハッとした顔をする。



「調べたかったら勝手に調べろよ!何も出てこねぇから」



俺はそう言って、再び星羅に背を向けた。