俺は奥のベッドのあるとこのカーテンをそっと開けた。


横を向いて目を瞑っている香月。


俺は中に入ると、香月の体を軽く揺すった。


目を開ける香月。


驚いた顔をしてる。



「阿川先生からメールもらって、送って行くから制服に着替えて?」



そう言って、ナップサックを香月に渡した。


ただ寝ている香月を起こしただけなのに、俺の心臓は“バクバク”と煩い。


落ち着け、落ち着くんだ、俺……。


香月はカーテンの方を見てからカーテンの方を指差した。


着替えるから出て行けってことか?



「ゴメン、ゴメン」



俺は笑いながらそう言うと、カーテンの外に出た。




―瑞樹Side end―