バイクを下りると、

私はアズマにメットを
渡した。




「待って!!」




玄関へ体を向けていた
私は



その声でアズマへ
振り返る。




「ユキコさんは…
今はジンと何の関係もないから」



ユキコさんとは
きっとさっきの女の人




『今は』



その言葉が心に引っかかった。