とそのとき



ガラッ



「ちわーっ♪」



千里が閉めていった襖が開く音と共に、陽気な声が聞こえてきた


まだ着替え始めたばかりのあたしはシーツをとっさにたぐりよせ身体を隠した



千里が戻ってきたのかと思ったけど違うみたい



と言うか…

(この声どっかで聞いたことあんねんで)



襖の方をそーっと見ると、そこに立っていたのは…



「猿井くん!!」



なんであなたが?



というより、なにか、あたしマズイ状況じゃないかしら?


(…せやな…確実に…)