(奇襲ってなんか、戦国みたいやな)
奇襲と言う言葉に、ピンとこないあたしはボーッと2人を見つめていた
龍さんは渋い顔をして千里を見上げている
それに引き換え千里は……なぜか楽しそうに不審な笑みを浮かべていた
「向こうから出向いて来るなんて、手間が省けたなぁ…なぁ、龍さん?」
「はっ、まぁ…」
…
グハァアッ
ガシャン
ドンドンッッ
龍さんが答えたのとほぼ同時に、派手な音やうめき声が聞こえてきた
「来たか」
にんまり笑う千里
「行くぞっ!!!!!」
「はいっ!」
「お前はここにいろよ」
そう、千里は優しくあたしに言うと飾ってあった日本刀を手に持ち、派手な羽織をなびかせ、部屋をでていった