元通りになんて、なれないかもしれない




それでも僕らはもう二度と、誰も失いたくなかった




「…」




羽鳥のお墓に行こうと言ったのは波ちゃんだ。




「…お姉ちゃんに、会ってあげて?」



僕らの過ちは彼女までも苦しめた。



彼女がこの言葉を口にするのは、どんなに苦痛で どんなに屈辱的で どんなに勇気がいるのだろう…




泣き腫らした目で、それだけ言うと、彼女は日記を手を屋上を後にしようとした。