ずっと、
ずっとキスしたかった。

いつもその唇を塞ぎそうで怖かった…

いつも塞げなかった…


俺なんかが触れてはいけない、って思ってたから
アネキが寝ているときは頬にしかキス出来なかった。

キスしてしまったら…
止まらないことが
無理やりにでも俺のものにしてしまうことが
わかっていたからキス出来なかった。



こんな、
アネキが俺のキスを待っているなんて奇跡…
やばい

言葉にでない


けど、
夢なら覚めないでこの夢の中で殺してほしい…



「アネキ…」

ゆっくりと俺は
アネキに近づいた―――