「はい、准くん? 香奈ネェに電話しろ」
口調とは違い言葉は
トゲトゲしい
こうゆうときは大人しく従っておかないと後が恐い……
間違って逆らったりでもしたら地味に嫌がらせが末代まで続きそうだ。
『…わかったよ』
小さく深呼吸をして電話をかける
「もしもし?」
聞こえるのはいつもより少し高い愛しい声
――会いたい
『俺… 仕事中にごめん』
「大丈夫だよ、今休憩だから。どうしたの?」
『遊がさ、今日アネキの飯食いたいって』
「本当? わかった。頑張って作るから楽しみにしててね、って言っといて」
『わかった。ごめんな? 急に言って』
「大丈夫だよ。なるべく早く帰るね」
『うん』