『やっぱりいい、何でもない』

「え~ 気になるよ」

さっきまでのシュンとした雰囲気は消えて
口を尖らして拗ねたように
「何?」
と繰り返す。




『アネキはさ…』

「ん、」






『俺のこと……好き?』


あ、
俺すごい格好悪い
てか情けない

姉に好きか聞く弟って――



「えっ…?!」


“えっ”
ってゆうアネキにビックリした。
アネキなら即答で
「当たり前でしょ? たった一人の弟だよ、好きに決まってる」って言うと思ってたから…

答えが見えていたはずだった。


のに―――




目の前にいるのは
少し頬を赤く染めて動揺するアネキ