『え…?』 ずっと ずっと ずっと 聞きたかった言葉 “好き”の二文字… 『アネキ…もう一回言って?』 それは、 家族としてなのか 弟としてなのか それとも望んで止まなかった 男としてか―― わからないけれど… わからないことに胸が痛み、 そのたった二文字に幸福を感じた。 『アネキ…』 「ん…」 俺の手を握ったまま アネキは眠ってしまった。