* * *

家に帰ってベットにアネキを寝かせる。
無防備に眠るアネキを見て起きたら説教だ、と思っている自分に少し苦笑してしまう…
俺は親父かよ




「…んっ」
アネキが寝返りをうって横を向くと長い髪の間から細くて白い首が見えて、
生唾をのんでしまう。
ほぼ無意識にアネキに顔を近づける…


“テメー気持ちばっかり押し付けやがって”


植田兄に言った言葉が頭に響く………




『押し付けてんのは俺か…』





自嘲する植田兄を思い出して、
俺もあんな顔をしているのかと不安になる。

……イライラする




俺はそっとアネキから離れた