「篠山さん??」

〈大人の男性〉って感じの声でアネキを呼ぶ

俺は名残惜しく思いながらもアネキを離して振り返ると、
コックのカッコした20歳過ぎぐらいの爽やか系の真面目そうな男が少し笑顔を引き吊らせていた…


『あっ! すみません、植田さん…急に飛び出しちゃって』
アネキが眉をハの字にして謝ると、
優しく


大丈夫ですよ、

と顔を赤くしたかと思ったら俺を睨むように見てアネキに


「篠山さん、この方は?」

と聞きやがった。




すっげームカつく…
この植田ってヤロー
アネキのこと狙ってやがる。