「言いたくないなら、いいんだけどさ」
少し哀しげに笑う遊に
『ごめん』
としか言いようがない……
「姉弟の距離ってそれぞれじゃねぇ? 俺んとこはアネキとあんま仲良くないけどさ。准とこは家が複雑なんだし、助け合わないといけないから余計絆ってゆうのが他の姉弟に比べて強いし距離も近いんじゃね??」
『……俺とアネキ見てておかしいって遊は思うか?』
「昔から見てきたのにおかしいなんて思わねーよ」
少し八重歯を見せながら遊は笑った。
「准は香奈ネェといるとき安心した幸せそうな顔してるぜ?」
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