何とも言えない気持ちとはこのことだ………

母親がいない。
なんて想像していなかった。
ただ、
どんな酷いヤツなんだ…と思っていた。
そうゆう覚悟をしていた




「准……あたしは准と結婚できたら何でもいいの」

俺の手をギュウっと握る


「こんなこと言っちゃダメかもだけど……もし、お母さんが卵巣を摘出しなかったら? もし、試験管の中で選ばれたのが准じゃない誰かだったら? って考えたら…あたし達はやっぱり沢山の偶然が重なってるから、あたしと准が結婚するのは運命だと思うの」

『………うん』

涙が出そうだ


「どんな産まれ方したとか…そうゆう過去も全部、何でもいいの。准が准ならそれでいい」


やっぱり…
香奈は俺のアネキなんだと思う